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ようこそ!「わたしが観てきたメグロ」では、S−8レストア用に各地で資料用に撮影した写真、
参加イベントで巡り会ったメグロの写真を紹介します。
◎ 今回は、2025年5月11日に行われた、
「岡山旧車会・2025年 春のミーティング」参加メグロ車より紹介します。 ◎ 恒例の岡山旧車会"春のミーティング会"ですが、 今回コロナ禍以降で久々にお伺いすると云うことで〜 見物ではなく一泊予定にて拙S−8がミーティング初参加で行って参りました! ![]() 久しぶりに岡山近隣の旧知方々にお会いできて愉しませて頂きました♪ ◎ さて、今回は思わぬところでの再見Z7をメインで〜♪ |
(第九十三回)
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![]() メグロ500・Z7"スタミナ" (1958年) ・・・っと云うことで、 今回は自身がまったり愉しんで来ましたので、ご紹介するメグロ車は控えめなのですが・・・ しか〜し! ここで思わぬところでの再会メグロ車を発見!! 写真のZ7、どこかで視たような特徴的な外観〜〜〜 で、思い出しました! 先年見物でお伺いした 「第4回 メグロ・キャノンボール 2024」で見掛けた個体ではないですか!? サイドカバーに書かれた人生訓を視れば間違いなし! そう云えばナンバープレートは倉敷だったか。 遠路、栃木まで自走されての参加だった様子で、オーナー方は個体の渋さでは想像できないお若い御仁。 拙サイトもご覧いただいてられる由で、当方の参加に喜んで頂きました♪ ![]() 実はオーナー方は御父様もZ7に乗られる親子ライダー。 後述のZ7は御父様が乗られるとの由で、栃木へも毎年揃って参加されるのだそう〜 更にはこの度発刊された "「MEGURO 100」メグロとWとカワサキ、100年の物語" にも当方同様に取材掲載されて居られてます。 ご覧のとおり個体としてはオーソドックスな原型にて未再生な容姿で拝見されますが、 実は「走ると凄いんです」!? オーナー方曰く、走らせて愉しむための整備と工夫で維持されてられるそう。 毎年栃木まで往復走行できるような状態にすることが当面の目標なのだとか。 ![]() D型:単気筒OHV4サイクルエンジン 初代ICI(A)型から数えて4代目と為るD型エンジン。 タイミングやヘッドバルブ、潤滑系の機構は変わっても、 ボアxストローク:82x94mm の総排気量:498cc 直立単気筒の基本は変わらず。 車体の遣れ具合に比べ綺麗に整備がされて在る様子が伺えるエンジン。 レストア個体のようなメッキの如くビカビカではなく、 日々拭きあげてでしょうか、汚れを落とし油滲みもありません。 エキゾーストラインも焼けや発錆は無く綺麗♪ ![]() プライマリサイドの形態。 プライマリチェーンケースはアルミキャストでクラッチ内包。 但し内部では仕切られて在りクラッチは乾式に拠る。 エンジンから駆動系に掛けては原型でとくに変化はないが・・・ 本来はサイドカバーが在る付近が剥き出しで、内部に載るバッテリーが俯瞰できるが・・・ ![]() カスタマイズされたキャブレター。 此れが長距離自走に寄与するポイントだそうで。 本来のミクニアマルの別体フロートタイプでは持たないと云うことで〜 最新のキャブレターから幾つか誂えた結果で今の仕様に辿り着いたそう。 現在はケーヒン製のキャブレターでチューニングされて在る。 合せてエアクリーナーを廃してファンネルに替えたことに拠りサイドカバーを外した様子。
![]() 素性を伝えるライトケース オーナー方曰く、元白バイの個体との由。 それを物語るライトケースには専用の大径速度計。 所謂「束メーター」と称される刻みの細かいメーターパネル。 アンメーターとメインスイッチがそれぞれ配置される。 他、長距離走行には欠かせない携帯ホルダーにETCを装備。 ![]() リア廻り Z7は500ccモデルとしてスイングアーム懸架を初採用。 前モデルの Z6に、 650ccモデル仕様 のスイングアーム懸架を移植して操作性と乗り心地を改善。 マフラーは原型の筒型仕様を装備ですが、複製でしょうか!? リアホイールサイズは3.50x19in フロント同様にドラム式ブレーキのハブは全幅。 右サイドはハブカバーが在るのみ。 リアフェンダーはフロント同様に幅広で段付き裾拡り。 フェンダーステーは黒塗りの剥げた箇所から元のメッキが覗きます。 これを外すとリアフェンダーは後半部を蝶番で介して在るので、 フェンダーを上方に折り返せば、アクスルシャフトを抜くだけでホイールの脱着が容易に。 ![]() 500ccモデルは戦前からの旧来構成を残して居る為、 ブレーキロッドはドライブチェーンと同じ側に。 なので駆動系のドリブンスプロケットも組まれてメカニカルな印象。 ホイールの脱着時はスプロケットと共にブレーキパネルも車体側に在るので、 無駄に外すこと無く作業ができる。 テールはメグロ車の代表的スタイルと云えるルーカスタイプ。 テールレンズは英ルーカス社の意匠に倣ったものでお馴染みな形態。 ライセンスベースは先のS3同様に旧式標識仕様の横長。 やはり今様ライセンスでの登録なのでプレートサイズには合わない。 ![]() デュアルタンデムシート この個体で特徴的な部分のひとつ。 標準仕様では鞍型のメインシートにリアフェンダー上の荷台装備ですが、 珍しいデュアルタンデムシートが付けられて在ります。 基が白バイ仕様とのことなので、本来はこの組み合わせは在り得ませんので、 別途交換と云うことに為りますがもしかすると純正ではなく流用かも!? ![]() フェルタンク メグロ車のフェルタンクと云えば、このティアドロップ型。 メッキ地に、タンク上面の前後と両サイドのタンクバッヂ廻りを楕円に塗り模様とした意匠。 基の白バイで在れば意匠は白塗ですが、此れは上から黒塗りで縁に白色を残して市販仕様にしたのかも。 少々遣れが進行して在るのが残念でしょうか〜 | ||
![]() メグロ500・Z7"スタミナ" (1958年) 先のとおり、もう一台のZ7。 此方は再生整備が為されての美車ですねェ〜♪ 仕様形態としては上記個体に同じく年式も同じ様子。 ただこの個体は市販車ベースで在るようなので、 シングルメーターのライトケースに鞍型シート、荷台装備とお馴染みの形態。 ![]() 上記個体と違い、フレームから再塗装が為されて外装パーツも個々に再生されてか、新しい塗装黒光り♪ ![]() D型:単気筒OHV4サイクルエンジン こちらのエンジンも先と同様に良く整備が為されて在る様子が伺えます。 ただ此方はパーツも再メッキが為されて在るようで、より一層輝いてピカピカ〜 ![]() プライマリサイド同様にピカピカ〜 此方はエアクリーナーのサイドカバーがキチンと装備されて在りますが、 ではキャブレターは!? ![]() カスタマイズされたキャブレター。 こちらも元のミクニアマルの別体フロートタイプに替えて、 現行ミクニのMICキャブレターからのチョイス! 先とは違い、巧くインシュレーターを介してエアクリーナーにつなげて在ります。 やはり長距離自走のキモはキャブレターに在りか!? ![]() ライトケース 先と比べても違いは歴然。 市販車仕様は速度計にメインキースイッチが在るのみ配置。 シフトポジションのインジケータとアンメータはメーターパネルに内装されてシンプル。 此方も長距離走行には欠かせない携帯ホルダーにETCを装備。 ![]() フェルタンク 此方は確りと再生メッキが為されたレストアタンクで♪ Z7の再生フェルタンクでよく在るのが、両サイドの楕円意匠の不自然。 判って在るようで意外と分からないで描いて仕舞うようで、 結構、見た目でバランスの悪い不自然な楕円意匠の再生フェルタンクを見掛けますが。 此方のフェルタンクは多分、未再生品から検証されての再生とお見受けしました〜 | ||
![]() カワサキ250・メグロSG 今回で3回目の登場〜 当会常連方のSGですが、今回も相変わらずの好コンディションで再見♪ ![]() エンジン形態から初期型の様子。 キャブは本来のVM24に換えて、今様アマルのコンセントリックタイプを装備。 マフラーは筒型複製品に換装、その他複製部品でリフレッシュされた美車。 ![]() ライトケース メグロジュニアシリーズを引き継ぐ形態のヘッドライト。 鍔付きレンズリムは先モデル・ S−8から継承。 しか〜し、ケースへの取付仕様が異なる為に互換性は無し。 ![]() ライトケース上面の配置はS−8より継承ながら、速度計およびメインキースイッチは仕様が異なる。 速度計はレンズ径が違うので互換性は無し。 メーターパネルには時期に拠り複数の仕様違いが在る。(インジケータレンズの大小など) 左右のウインカーはSG専用の仕様。 前モデル・ SGTと、500cc・ K2とは微妙に異なる。 ![]() フェルタンク 再生メッキが為されたレストアタンクと思われるが、 原型に良く倣った再生で綺麗な仕上がり♪ 意匠は此れもS−8から継承では在るがタンク自体は仕様が異なるので互換できない。 給油口フタはタンクキャップ式でS−8のヒンジ留ねじ込み式とは異なる。 タンクエンブレムも初期の 川航ウイングですが、これは七宝製の複製品。 本来はブラスのプレス板に塗り彩色した仕様。 | ||
![]() カワサキ250・メグロSG (1965年) 此方SGも 今回で2回目登場の当会常連方。 特徴的な形態でインパクトのあるカスタムSG! ![]() SGを今に登場させるとしたらこんなイメージ・・・って感じでのカスタムでしょうか。 そう思いながら視れば、何とこの度登場した復活メグロブランドの新モデル・ メグロS1にソックリなこと!! ただメガホンマフラーは先進意匠過ぎた様子ですが〜笑 ![]() エンジンカスタマイズ エンジン番号が3000番台、フレームが2000番台と、ギリで初期仕様の範疇。 ヘッドカバーには初期型お約束のプラグキャップが在る仕様なのですが、 惜しげもなく走り重視でしょうかオイルラインをカスタマイズしてのオイルフィルタ&クーラーで強化仕様に。
![]() ハンドル廻り 何からの移植なのかは判断できませんが、違和感のないカスタムに感歎! ヘッドライトユニットはSIBIEでしょうか!? メーターユニットもSRかCB辺りの純正ような〜〜〜 タコメーターも巧くエンジンユニットから引き出し接続されて在る様子。 両サイドのウインカーがSG純正で残し置かれて在るのが粋で渋い! ![]() ハンドルスイッチに各レバー、アクセルも全く今様! なのに違和感が無く、もしこの仕様でならばSGも初心者で即乗りできるでしょう〜笑 ![]() リア廻り フロント廻りほどにはカスタムが視られないリア廻り。 駆動系に制動系は原型まんまに在る様子ですが・・・ 良く視ればスイングアームは代えて角パイプアームに! 何か流用かもしれませんが、フィットすぎてもしかワンオフかも〜 交換されたリアサスがカスタム要件に入らないほど当たり前過ぎ〜笑 ショートメガホン仕様のマフラーがスポーツカスタムを主張。 ![]() フェルタンク バイクの顔とも云えるフェルタンクは純正仕様で再生。 意匠も元の意匠に沿った違和感ない仕上がりです。 ここが変化すると見た目でSGの魅力が変質するので重要です! 此れが元からの部品で在るなら、タンクバッヂはSG初期型の特徴で在る、 本来のブラスプレス板に塗り彩色した仕様の川航ウイング意匠なので、 個体自体は、ほぼSG初期型で間違いないでしょう。 |
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