わたしが観てきたメグロ 

(第六十二回) 「岡山旧車会・第65回春のミーティング」・参加メグロ車より、 


ようこそ!「わたしが観てきたメグロ」では、S−8レストア用に各地で資料用に撮影した写真、
参加イベントで巡り会ったメグロの写真を紹介します。


◎ 今回は、2017年5月14日に行われた、
  「岡山旧車会・第65回春のミーティング」参加メグロ車より紹介します。

◎ 恒例の 岡山旧車会"春のミーティング会"ですが、
  今回もXS250SPLを駆っての日帰り見物参加にて行って参りました〜

◎ 紹介しますメグロ車は、お初S3と遠路見物方の???

 (第六十二回)
 「岡山旧車会・第65回春のミーティング」・参加メグロ車より、


 メグロ250・ジュニアS3
  (1957年)

何時もながらメグロ車の参加で愉しませて頂く岡山旧車会「春のミーティング」
今回も初登場のS3をご紹介〜

程良くレストアが為されたと思しき、好コンディションな個体。
其れで在って余計なオプション装備がないことで原形本来の形態が再生されてますね〜♪


後付けウインカーはおろかアポロ等の腕木式方向指示器も未装備。
多数のメグロ車オーナー方が好んで装備されるガードバンパーもないことで、
メグロ車の重量級印象が薄まりS3ジュニア本来の軽快さが際立ってます!


 K2型:単気筒OHV4サイクルエンジン

視ればメグロ車エンジンと判るお馴染みY字のタイミングカバー。
OHVのプッシュロッドケースがシリンダサイドに並ぶスタイルは、 メグロ車以外では在りそうで案外少ない。

メッキパーツは再生されて在り、アルミ地のカバー類は鏡面に磨かれてピッカピカ♪
何時までも眺めて居られそうなほど〜〜〜


ヘッドカバーには手動デコンプの索道とカムレバーが付き、
クランクケースに"MEGURO"の鋳込みロゴが付くのが初期型の特徴。
機関番号から診るとメグロ車の耐久性能を格段に向上させたシリンダ鋳造技術 センダイトメタルプロセスは、
未だ適用される前かと思われますが、まァ〜シリンダの更新などされて在れば判りませんがね〜笑

ボアxストローク、65x75の排気量248cc
最大出力は、10.0HP/5,000rpm
最高速度は、95km/h


 QM型トランスミッション

メグロのトランスミッション。
創業当時から変速機を主力商品として開発製造して居たメーカーだけあって、 "メグロ式変速機"のブランドも在り信頼性は他社オートバイに比べて秀逸。
そして何と云っても ロータリー式トランスミッションでしょう〜
シフトは常時噛み合い4段ながら進段カムがエンドレスの溝に為って在るのがミソ。
円筒外面に1周する溝に沿ってシフトアームが移動して進段する。
慣れないと、誤ってトップギヤからいきなりローギヤに入るアクシデントも!
扱い慣れると進段のみで操作できてゴーストップ際は便利♪
シフトペダルは前進段に加え後進段も容易に踵でできるシーソー型。
始動キックペダルは500ccモデルと共通為、ミドルクラスにしては立派な造り。



 キャブレター&エアフィルターケース

キャブレターも本来品を装備。
お馴染み英国AMAL社ライセンスのミクニアマル392
275−012
当時品は既に還暦以上の齢ですので、
具合は如何なものでしょうか〜!?
流石に材料も今とは質が良くないので、
コンディション維持には苦労されるかと。
まァ〜本家AMALでは、
まだ当時仕様の現行新品が出る様子なので、
原型に拘らなければ現役稼動もOKでしょう♪

インテークサイドのエアフィルターは、
ケースカバーの中に。
ローレット加工の摘みネジを外せば、
中に蛇腹折した不織布フィルタが装着されます。
メンテナンスは叩いて埃を掃うだけ〜笑


 フロント廻り

初期型仕様に付き19inの大径ホイール。
装備されるタイヤも懐かしの縦溝トレッドタイプ。
緩衝は油圧スプリングに拠るテレスコピック型。
制動は全幅ハブの内拡ドラム式。
ちなみに初期型と18inの後期型では部品構成が異なるゆえ、
相互の流用は(多分・・・)無理かと〜
S3後期以降S−8までジュニア系では、ブレーキシューが流用可能。
フェンダーは頑丈な鋼板深絞りプレス。
上面に付くネームプレート(風切り板)は標準装備。
仕事で用いる需要が多い時代のバイクでは屋号カンバンに打って付けアイテム。


 ライトケース廻り

其れまでのS2やZ6に在る豪華な表示機器は整理され大きい目の速度計内に簡便なインジケーターとして集約。
メインキースイッチが並ぶだけに!
速度計のカバーガラスは、本来は 此方の地球儀意匠の樹脂カバーですが、
オーナー方曰く劣化したので後期型用の普通ガラスに交換由。
一方でハンドルポストに付くハンドルダンパーには、 メグロウイングのダンパーノブが確り残ってました〜♪


ライトレンズは縦に中折、トップにMWマークが付く所謂"鉄仮面"タイプの純正品。
レンズリムは鍔付きタイプでS−8でも適用。

 リア廻り

リアも良く原型を留めて在ります。
失くしてしまって在ることの多い荷台もキチンと残してます♪

ホイールはフロントに同じく初期型19in 、全幅ハブのドラム式ブレーキも同様。
ブレーキシューは前後とも同じなのでローテーション交換が可能。
但し初期型と18in仕様の後期型では異なるので要注意!!

マフラーは新品の如く美品〜
後年の複製でしょうか〜(多分!?)



駆動系のドライブチェーンカバー。
黒塗りではなくグレーですが!? 元からなのか、好みの意匠なのか〜
何れでも違和感は在りませんね!
点検窓カバーがゴムブッシュではないので、初期原型は稀少か!?

リアの緩衝装置は、積荷用途で最適なプランジャー仕様。
タンデムステップには未だMWマークが無いタイプ。


 右サイド廻り

オイルタンクとツールケースが付く右サイド。
OIL LEVEL 表示の擦れ具合が良い雰囲気ですね♪ 水筒のような形態も特徴の一つに為ってます。
タンク容量は2リットル。

ツールケースは往時の英国車でも観掛ける形態、上端の留め金は縦溝に板鍵を挿して廻し開けます。
マイナスドライバーや硬貨でも代用できますが、正規にはメインキーの頭に突き出た板突起で廻します〜


 警音器(ホーン)

メグロ車のホーンと云えば、この形態!
俗に"渦巻きホーン"と呼ばれて居りますが、ドームカバー内の振動器が音を発すると、
下部の渦巻き状管を通じて側の開口から拡声する仕様。
楽器ののホルンと同じ理屈で作られてますが、サイズに大小在る様子でS3では大型タイプを適用。

プレートにMWマークの付くメグロ純正品。
メーカーはお馴染みのニッコー電機ですが、他社向けには同品を別プレート付けて純正とします。
なので拘り無ければ流用問題なし。

写り込みのダイナモは良く視ると12v用が搭載されてますね〜
隠れた処で最適更新されてられる様子♪


 メインシート

S3は鞍型シート。
前モデルのS2では類系ながら未だ自転車サドルからの発展途上的な形態。
本格的に鞍型シートに為ったのはS3と350cc・Y2、500cc・Z7からでしょうか。

形態としては後のS−8と同様ですが、部分(ダンパーゴムブロックの付き方など)で異なるので、
完全に流用ができるかは???


 フェルタンク

S3の〆はフェルタンクで♪
このティアドロップ型が魅力のひとつではないでしょうか〜
メッキに黒塗り雲形意匠と境界の白線が見事に再生されてます。
此れだけでも飾って眺めたい逸品〜笑

S3以降ではジュニア系でティアドロップ型を採用したのは、AT"オートラック"とS−8、
カワサキのSGと為りますが、 何れも取付方法が異なるゆえ流用はできませ〜ん!!
ま、此方のような S−8方も居られますが〜笑



 カワサキ250・メグロSG

此方SG、毎年ご来場ですがいつも綺麗に手入れが為されてございます♪
詳しくは、 「岡山旧車会・第63回春のミーティング」・参加メグロ車より、 どうぞ〜!



 メグロ350・ Y2レックス

此方も常連参加されてられるY2"レックス"
こんな稀少なメグロ車が毎年拝見できるのは幸せですなァ〜笑
此方も詳しくは、 「岡山旧車会・第55回春のミーティング」・参加メグロ車より、 どうぞ〜!



 メグロ500・Z7"スタミナ"

昨年も来場されてられたZ7"スタミナ"
相変わらずのコンディションで拝見できました〜
ほぼ原型の個体は見応え十分! 直ぐに人だかりに為りまする。
此方も詳しくは、 「岡山旧車会・第63回春のミーティング」・参加メグロ車より、 どうぞ〜!



 メグロ250・ジュニアS−8
  (1964年)

ひと通り会場を観て廻り、帰路に就こうと場外に出ますと・・・
お初メグロ車が居るではないですか〜〜〜
しか〜もS−8のほぼ原形状態♪
ライセンスを拝見しますと、此れまた遠来の埼玉ナンバー。
わざわざの見物来場か、それとも岡山近辺にもらわれて来たか!?
何れにせよミーティングエントリーされないのは勿体ない!!!


形態から視て300cc: J−8 に併せて改良が為された後期型、拙S−8と同じ仕様です。
手を入れた様子が薄いので恐らくは未再生でしょうか。
メッキや塗装の遣れ具合も使用感アリアリで良い雰囲気♪


 K5型:単気筒OHV4サイクルエンジン

拙S−8でお馴染みのエンジン。
ジュニアS系のK型機関の最終モデルと為るK5型。
ベースはジュニア S5のK3型エンジンで、 S7用に改良(実態はほぼまんま〜笑)したもの。
但し、その後S−8後期型に至るまでに数々の改良変更を繰り返した結果、
見た目以外は別物にも近いエンジンに為ってしまって在るのは拙サイト内で記述して居りますとおり!
基のメグロ設計レベルに対して、カワサキ仕様の品質管理が為されたS−8後期型用こそが、
K5型エンジンの完成形と云えましょうか〜

此方の個体ではメッキや"メグロ"ロゴの状態から使用感アリアリな遣れ具合ながら、
在りがちなオイルのリークも殆ど無くタイミングやヘッドのカバーも程好く手入れが為されて在ってGOOD♪

トランスミッションは此れもS7以来のQM3型。
エンジン本体と同じく変遷を辿り、改良完成形を装備。
此方もエンジン同様のコンディションでしょうか〜


プライマリサイドも良い塩梅!?
タイミングサイドに同じく使用感が溢れるコンディションながら荒れた風はなく、
此方もオイルリークが目立たないので清潔感が在ります!

 ボアxストローク:65×75mm
 最大出力:13.5HP /5400rpm
 最大トルク:1.85kg-m/4000rpm
 最高速度:110km/h
 変速機:前進4段ロータリー


 プライマリチェーン

チェーンケースもエンジン本体同様に変遷を辿ったもの。
基のS7初期型では6Vマグネトー点火仕様のセル無し。
途中、セル始動と為って12Vバッテリー点火仕様でほぼ写真のセルモーター付きに。
更に留めネジ位置やドレンホールの新設変更を経てこの形態に。

前方部に付いた如何にも取って付けたセルモーター。
駆動のランニングクラッチは始動性が悪いので知られるモノ。
拙場合はセルモータ自体は残すも電源はカット。
此方は如何か!?

ホーンは渦巻きタイプ。
馴染みの大型ラッパ口ではなく小型平口のタイプ。

 キャブレター

キャブレターは純正ミクニのVM22−14を装備。
インテークに付く円盤型エアシャッター
(チョーク作用のパーツ)も残り、
サイドカバー内に在る(筈!?の)エアフィルターに
ゴムジョイントでつながります。

此方もガソリン滲みが無く、
汚れも少ない好コンディション〜
最も傷み易いバンジョー付近も、
ボルトもファイバーパッキンもピッカピカ♪
フェルラインの途中には後付けのフィルタを装備様子。


 フロント廻り

テレスコピック型の緩衝に18inサイズのホイール。
深絞りでタイヤを広く覆うフェンダーにタマゴ型のCAタイプウインカーレンズ。
40本スポークに全幅ハブのドラム式ブレーキに拠る制動装置。
形態としてタイヤ幅違いの他は500cc: に同じ。
フロント廻りだけで視ると間違えるか!?

フェンダー上のネームプレート(風切り板)はS−8に本来無いもの。
500cc:Kと、同系300cc:J−8には付くので更に見分けが???


 ライトケース

ジュニアS3の復古モデルとして登場したS−8ならではのパーツのひとつ。
砲弾型のケースにレンズリムは鍔付きのメッキ仕様。
レンズに中折カットに"MW"マークの純正品を使用。


上面にはメインキースイッチとインジケータランプ装備の速度計のみ配置。
"MW"マークの在る目盛りは140km/h迄の刻み。
500cc:Kでも同様な速度計ながら、あちらは180km/h迄刻みが在るので容易に判別。
回転計が標準装備でない時代の仕様なので、クラッチ合わせはエンジン音と自身の耳だけが頼り!?

 リア廻り

ジュニアS系ではS7に続き、スイングアーム懸架にショックダンパーが付くスポーツモデル仕様。
S3の如何にも積荷実用車とした仕様からは垢抜けした印象。
しか〜し荷台は相変わらずの標準装備。
ホイールサイズは18inの3.25
制動は全幅ハブのドラム式ブレーキでフロントと共通。
シューの交換ローテーションもOK〜♪


駆動系はフルカバーのドライブチェーン。
S3の上下分割式カバーに比べ、前後合せの筒式カバーはチェーン通しが難儀!
まァ〜チェーン交換することがほぼ皆無(笑)なので気に為らないか〜笑
ドリブンスプロケットの確認はケースの後端半円を外せばOK

サイドカバーを外せば中はエアフィルターと、敷居を挟んで下にツールBOXスペース。


マフラーは当時もんでしょうか、良い眺めに発錆してますね〜
腐食穴でも無ければ、敢て再メッキしてまで再生は不要でしょうね。


 荷台

故意に外されて欠品に為ってある個体が多い部品の代表格。
此方ではちゃ〜んと残ってますが、何か???
多分、本来の荷台に被せるように取り付いた、変な荷台とタンデムシート。
詳しくは存じませんが、オプションシート(?)でしょうか!?
左右に分かれて在るのは、其々をサイドに拡げて、
米俵や升瓶ケースでも余裕で載せられるようにできる仕掛けかと。
MWマークと"メグロ"ロゴもプリントされて在りますが、
純正オプションか否かは???


 鞍型シート

S−8の人気理由の一つに在る鞍型シート。
シート前端をピン支点で固定して在り、
クッションは支点を介してリンク機構で付くゴムブロックの圧縮作用で為す仕掛け。
先の紹介S3とも同じ構造ですが、S−8は何故かゴムブロックの姿勢が90°捻られて付きます。

シート下方は電装スペース。
直下にバッテリーが納まり、上方にリレー回路を用いたチリル式レギュレータの黒ケースが。
ハーネス端子も剥き出しまんまなので、雨天走行には気を遣いますが〜笑


 フェルタンク

トリはやっぱりフェルタンクで〜♪
未再生な様子なのでメッキが浮き加減ですが辛うじて錆が出てきてないコンディション。
磨くと剥げ落ちそうですね〜
雲形意匠との境の白線は手塗り修正された様子が・・・
意匠の塗り面も部分に荒れた箇所が視えますが、総じて傷や凹みもなく原型維持ではベスト♪
再生レストアに掛けてピッカピカにしたい衝動に駆られますが、
まんまで維持できたら良いですね〜

ニーパッドも当時まんまなのか表面は微細亀裂でそろそろ換えどき!?


それでは、次回をお楽しみに!



◎「イベント参加風景・(第四十二回)「岡山旧車会・第65回春のミーティング」より、」
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