わたしが観てきたメグロ 

(第九十七回) 「岡山旧車会・2026年 春のミーティング」・参加メグロ車より、 


ようこそ!「わたしが観てきたメグロ」では、S−8レストア用に各地で資料用に撮影した写真、
参加イベントで巡り会ったメグロの写真を紹介します。


◎ 今回は、2026年5月10日に行われた、
  「岡山旧車会・2026年 春のミーティング」参加メグロ車より紹介します。

◎ 恒例の岡山旧車会"春のミーティング会"、昨年に続き今回もお伺い!
  昨年は 「福山・旧車ミュージアム F6」訪問と云うことで
  一泊行程でしたが、今回は拙S−8の調子も万全と、日帰り強行軍で!
  なのでミーティングには見物にて拝見いたして参りました〜

◎ さて、今回はお初メグロ車三台でご紹介〜♪

 (第九十七回)
 「岡山旧車会・2026年 春のミーティング」・参加メグロ車より、


 メグロ500・Z7"スタミナ"

メグロ車の代表的モデル・Z7"スタミナ"
岡山旧車会でもお馴染みなので再見かと思いきや、お初お目受けでした〜
オーナー方に依ると以前にも乗って来られたとの由、こちらでは何台か拝見いたして居りますが、
未だ見ぬ個体が湧いて出てくる岡山エリアは侮れません〜笑

さて形態的には中後期の仕様でしょうか、車台番号確認を失念してしまい、外観からの見立てで。
どうやらレストア再生されての個体でしょうか、遣れ感はなく塗面もメッキもピカピカですね♪
個体としての特徴ではウインカーを装備。
最後年のモデルを除き方向指示器の無い仕様なので、形態的に流用後付け部品でしょう。
ライトケースは上面にインジケータ内装の速度計とメインキーSWのみ装備の一般車仕様。
但し他車部品転用の場合も在るので、詳細は不詳。


塗粧意匠は一般車仕様、これも再生時に塗り替えられるのが通常なので元白バイであるかも!?
また外装品も新しいものが視られるので、再生複製部品で仕上げられて美しい〜


 D型:単気筒OHV4サイクルエンジン

メグロ車伝統の500cc 直立単気筒エンジン。
ハート型のタイミングカバー、シリンダーに沿って垂直に立つプッシュロッドケース、
ヘッドカバーのタペット点検口カバーに"メグロ"のロゴ。これがメグロ車の代表的アイコン♪
この個体も、本来ならロゴを朱塗りで色差しが為される処がアルミ地のまんまにされて在ります。
やはりロゴは朱塗りで色差しされるのが引き立ちますかね!?

変速機は メグロ特許の前進4段ロータリー。
最近よく見られるのが、シフトパターンの表記。
車検の際にシフトペダルにパターン表示が無いと不備を指摘されるのだそうで・・・
本来は新製時の仕様から変えられて無ければ不問の筈ですが・・・


プライマリチェーンケース側。
ケースはアルミキャストの密閉式ながらクラッチは乾式。
クランクケースに上死点を視るタイミングホールプラグが在るので、此れも中後期の仕様特徴。
ヘッドカバーにデコンプ作動レバーが見える。 ハンドルレバーから索道で手動操作する。
キャブレターが純正ではなく、ミクニのVMタイプに替えられて在る様子。
警音器は純正タイプのニッコー渦巻ホーンを装備。

ボアxストロークは最初の市販車・ Z97から変わらぬ82x94mm
総排気量:498cc
最大出力:20.2HP/4400rpm
最高速度:120km/h
燃費:35km/L


 フロント廻り

ホイールサイズは19in、タイヤ踏面を覆う深絞りのフェンダー、
その上面のネームプレート(風切り板)は標準装備。
緩衝はテレスコピック、制動は全幅ハブにドラム式ブレーキ。
総じて無駄のないシンプルな構成。
ハンドルはセミアップ、全幅820mm


 リア廻り

ホイールサイズはフロントに同じく、フェンダーの造りも同様。
メグロ500ccモデルとしてはリア緩衝にスイングアームを初採用したのも特徴。
また制動機構が左サイドに在ることも、最近のオートバイには見られないもの。
ドライブチェーンは全覆ケースカバーで、悪路でのチェーンダメージから保護。

テールはライセンスベースと一体に為った英ルーカス社タイプの形態。
フェンダー上の荷台は頑丈な鋼板プレスに拠る。


更新されたエキゾーストライン。
マフラーは筒型の純正仕様の形態ながら造りが新しい様子なので複製部品でしょうか。
なおメグロ車のマフラーと云えばキャブトンタイプの形態を思われる方が多数かと思いますが、
実際には'50年代の極短期間採用されたのみで、戦前初期から終戦直後はフィッシュテール型、
それからキャブトンタイプの採用を経て筒型マフラー( S3、Z7)と為り、
'60年代は所謂"合せモナカ"タイプが採用されて居ります。

後輪ハブの右サイドは制動機構が左に在る為、シンプルなメッキカバーが為されて在るのみ。
フェンダーサイドのメッキモール(フェンダーステー)は後部方の留を外せば、
フェンダー後部を上方に跳ね上げることが出来て、後輪の脱着が容易と為る構造。

 フェルタンク

Z7のフェルタンク意匠も代表的アイコン。
ティアドロップ型フェルタンクに"メグロ"ロゴの付いた二ーパッドラバー、
メグロウイングの七宝焼バッヂが付く。
バッヂを楕円形に囲み塗りするのは300〜500ccモデル。
〜250ccモデルは雲形塗り、650ccモデルは馬蹄形の塗りとされて在ったが
不規則事例( Z5に雲形塗り、 S5に馬蹄形の塗り)も在り必ずしも徹底されて居なかった様子。



 カワサキ250・メグロSG

岡山旧車会では今までに数多くのSGを拝見(笑)して参りましたが、
今回またまたお初に拝見した一台を発見〜!
伺うと岡山旧車会の常連で在られる"たまにゃん"さんのご親友方でした^^
今回持ち込みの一台は、個体としては複数個体との合体復元との由。
他にも多数をお持ちとの由「"たまにゃん"さんの所有と合わせればまだまだ出来るよ〜」ってか(爆)


で、このSG。
遥々旧車ミーティング「北海道ミーティング」に参加実績だそうで、タフで頑丈なのは折り紙付きな個体。

形態としては改良後の後期仕様。
目に付く所はマフラーにウインカーが流用部品に替えられて在る程度でしょうか。
全体には本来のSGまんまですね〜笑


 SGE型:単気筒OHV4サイクルエンジン

エンジンも改良後の後期仕様のもの、但し合体なのでフレームとは不一致。
元々はカワサキメグロ製作所にて メグロSGT用に設計されたエンジン。
メグロのメーカーとしての終焉後にカワサキにてSGで採用するも、更に改良されたカワサキ製。
加工の精度や頑丈さに於いてはメグロ製の初期型より良好とされるが、
品質面では不可解な事例で不具合が在るそうで・・・


外観は旧来のメグロ車特徴で在った、機関と変速機が別れた別体式から時流のモノブロック式に。
シリンダも垂直配置からやや前傾にされて意匠的には当時のイタリア製スポーツモデルに似た印象。
これは従来の機能性重視での設計思想から、外観意匠を基にした設計思想に変化したことが視てとれる。

ただ構成としては旧来のエンジンと変わる所は少なく、クラッチと変速機を取り込んだクランクケースと、
伴いシフト機構の向き変更(時流に沿って左側シフトに転換)、セルダイナモの採用と云った相違が在る。


 フェルタンク

ティアドロップ型フェルタンクの意匠は旧来の仕様を踏襲したもの。
これはメグロブランドをカワサキが引き継いだことを、
ディーラ組織で在った旧メグロ会加盟店からユーザーにアピールできるよう、要求したことに拠ったもの。
当初はタンクバッヂも、メグロウイングの七宝焼バッヂを意識した意匠としたが、
後期仕様モデル以降はカワサキのCI(コーポレートアイデンティティ)に沿った意匠 (川航フラッグ)に更新されて、
徐々にカワサキイメージを強調した。
但し"メグロ"ロゴの付いた二ーパッドラバーはSGの終売まで継続された様子。



 メグロ250・S−8ジュニア
  (1964年)

続いては拙サイトのメインモデルに同じS−8。
此方の個体のオーナー方、伺うと拙サイトにメインキーの誤配線不具合で投稿して頂いた、
"あんちゃん"さんでした〜!
岡山在住との由で伺って居りましたので今回「もしや!?」とは思って居りましたが〜〜〜
聞けば、今回の事は一切ご存じなかったそうで、
偶々「岡山ブルーライン」の道の駅「一本松展望園」にツーリングに立ち寄られたところ、
先のZ7オーナー方に遭遇。
で、岡山旧車会ミーティングに誘われて降りて来られた由♪
偶然とは云えグッドタイミングでお会いできました〜

さて此方S−8ですが、
最近入手された個体とのことで、前オーナーからの現状移譲との由。
それまで問題なく走らせて居たと云うことだったそうですが、
投稿で頂いて在ったような不具合が発覚したりと、未だまだ洗い出しが必要なようす。
外観的にはまずまずなコンディションですが・・・


車台番号を拝見すると、拙S−8と極めて近い製番です。
もしかすると一か月以内での同一ロットで在るかも!?
なので、形態もほぼ同じ♪
拙S−8よりも原型に近いので、此れも参考に為りますね〜
外装オプションに定番の前後バンパーを装備。
フロントフェンダーにネームプレート(風切り板)と縁飾りの銀モールが目立ちます。


 K5型:単気筒OHV4サイクルエンジン

S7から継続搭載されたK5型エンジン。
S−8前期型は性能的にはS7に同じですが、拙S−8に同じく後期型は、
前期型をベースにカワサキメグロで288ccにボアアップとしたモデル: J−8"アーガス"の登場に併せて、
S−8にフィードバック改良がされた仕様。
拙S−8同様、タイミングカバーの留めビスの数が9箇所在るのが特徴。

・最大出力は初期型の13.5HP/5450rpmから同/5400rpmに、
・最高速度は初期型の105km/hから110km/hに性能向上。
・総排気量:248ccのボアxストローク:65x75mmは変わらず。

変速機は、S7に同じく前進4段 エンドレス(ロータリー)式:QM3型
こちら個体ではキックペダルをS3タイプに替えられて在ります。


プライマリチェーンケース側から。
前方に付く円筒状のセルモーター、取って付けでランニングクラッチの機能不全で空回りするなど、
用を為さないと悪口を叩かれた構造ですが、こちら個体では使えてられるようす。
個体差が結構在りますね〜

キャブレターはS7後期型で適用のミクニVM22−14を継続仕様。
モノとしては良い仕様なのですが、流石に経時劣化を起こして在る場合が多く、
拙S−8では状態のマシなSG用VM24に替えました。
こちら個体では塩梅如何でしょうか?
その後方サイドカバー内にエアクリーナーが在りますが、その間に在る円盤状部品。
チョークと同様機能を持たせるエアシャッターと云うもので、
閉じると吸気が少なく為り結果、燃料ガスが濃く為る。

警音器は多分(?)純正の小型渦巻ホーン。
ニッコーホーンを想定しますが、多分ミツバ製でしょう〜

 フロント廻り

ほぼ原形で維持されたフロント廻り。
ホイールサイズは18in、制動は全幅ハブのドラム式、緩衝はテレスコピック式。
フェンダーは純正形態なのですが、上面の風切り板は本来S−8には無い仕様。
なのに後付け感が無く純正然として付いて在るのは???
可能性は純正で付いたJ−8用か 500cc:K型用の流用かも!?


 ハンドル廻り

セミアップのハンドルは、拙S−8は他車流用なので、
ミラーステーが車道側にのみに在るこちらが純正。

砲弾型のライトケース、上面にはインジケータ内装の速度計とメインキーSW。
手前ハンドルポストに在るノブはステアリングダンパーの調節ハンドル。


ハンドル左側にはクラッチレバーとスイッチホルダー。
ウインカー、ライトのH/L、ホーンの各SWレバーのユニット。


ハンドル右側にはフロントブレーキレバーとアクセルスロット。
更に拙S−8では外した、セル始動ボタンSWのホルダーが付く。


 リア廻り

原型を維持したリア廻り。
ホイールサイズはフロントに同じ、18inに40本スポークの全幅ハブ、ドラム式制動も共通。
リムは新調されて在る様子ですが、拙S−8と同じモノかな?
チェーンケース、フェンダー、テール廻りも傷みなく、艶色が良いですね〜♪


 荷台

遺失して在ることの多いS−8の荷台。
見掛け重視で外してしまわれることが多い様子。
この頃の荷台は積荷重視の形態から利便重視の仕様。
旅行バッグ程度の荷物の積載に適した載面はツーリングにも利便良く、
実用車としては書類箱を設置すれば銀行の外交員や警察の警ら巡回の用途に。
またこちらのようにグリップバーを付ければタンデムベースとして。


 フェルタンク

S−8のフェルタンクは全メッキに雲形意匠の塗面、
そこにメグロウイングの七宝焼バッヂと"メグロ"ロゴの在るニーグリップラバーが付く。
こちら個体も原型に沿った形態に在りますが、前オーナー方が再生された由で元々ではないそう。
なので、本来は塗面箇所のメッキは削り取り、塗面が密着するよう下処理が為されるが、
こちら個体はメッキ地まんまに直接塗装したそうで、密着のあまい塗面に荒れが視られるのが惜しいところ。
それでも原型意匠として維持するには十分に綺麗にされてます。


それでは、次回をお楽しみに!



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