わたしが観てきたメグロ 

(第七十二回) 「第8回 オールドバイクミーティング IN 綾部」・参加メグロ車より、


ようこそ!「わたしが観てきたメグロ」では、S−8レストア用に各地で資料用に撮影した写真、
参加イベントで巡り会ったメグロの写真を紹介します。


◎ 今回は、2019年5月26日に行われた、
  「第8回 オールドバイクミーティング IN 綾部」より、参加メグロ車を紹介。

◎ 今回で八回目の開催となり、場所は何時もの「あやべ温泉」・・・ではなく、
  その導入路に沿って在る 二王公園
  ルート途上の土砂崩れ不通区間も漸く解消したおかげで拙S−8にて参上〜


◎ エントリー台数で約5〜60程は居られたでしょうか、
  見物来場方も多数お越しで在った様子で盛会となりました。
  その中から参加メグロ車をピックアップして紹介して参りましょう〜

◎ 拙サイトでは初レポとなる250cc:Fに、川崎航空機製(?)のS−8!

 (第七十二回)
 「第8回 オールドバイクミーティング IN 綾部」・参加メグロ車より、


 メグロ250・
  (1960年)

毎年恒例の参加に為りつつあるオールドバイクミーティング。
今回は漸くにしてご紹介できるお初登場モデル、メグロFです♪
メグロ市販車としては初のOHCエンジン搭載のモデルとして1958年に登場。
メグロOHCエンジンの優秀性をアピールして次世代の主力製品として育てる目論見で、
同じくしてOHCエンジン搭載の125cc:E3もラインナップされて、
メグロのイメージを一新するシリーズとして期待されました。
しか〜し、
従来イメージに対してメグロらしくないことに加え、
まだ実用重視のメグロ愛乗家からは高回転特性で扱い辛いと反発に遭い、
またホンダやヤマハのような新興メーカーのモデルに馴染んだ客層からは逆に目新しさが乏しく注目されず、
販売ディーラーからの反発にも遭い結果的に不人気と為ってしまった不遇なモデル。

視てのとおり従来からの英国車風な意匠構成から変えて、
全体の構成(スタイルデザイン)は外部の専門家に依嘱して進められたもの。
担ったのは当時インダストリアルデザイナーとして著名であった由良玲吉氏で、
以降E3をはじめ250cc:S5,S7、125cc:CA,175cc:DA,50cc:MAなど
多くのモデルにスタイルアドバイザーとして参加して居る。
当初の意匠はパステル調のライトグレーを基調にしたカラーリングで在ったが、
後年に不人気を挽回するかのように他モデル同様の黒色ベースにメッキ地のフェルタンク意匠とされた。
今回の個体はその後年の仕様で在る様子。

持ち込まれたのは拙サイトでもお世話に為って居ります、 京都・古き2輪を愛でる会のメンバー、Mさん。
方々からいろんな旧いバイクを探しては弄り直すエンスージストですが、
このメグロFは知り合い方が所有されてられるとの由。
御仁のガレージを別件で訪れた折に、「直してみんか!?」とのことで預かってこられたそう〜
長期保管車で在ったようすで少々の手間があったようですが、
その甲斐あって普通に乗って走れるコンディションに。
帰られたら程なく返却されるとのことでしたので、また何時拝見できるやら〜〜〜


 FH型:単気筒OHC4サイクルエンジン

市販メグロ車としては初のオーバーヘッドカムエンジンを搭載。
その素地に在るのは、やはりオートレースエンジンの開発から始まり、
第二回全日本オートバイ耐久レース(浅間火山レース)に於いて好成績をおさめた自信から、
満を持して市販車への採用と為ったもの。
しかしそこは市販車として過度なスペック重視には偏らず、実用重視の特性に収められてある。
ボアxストロークは68x68.5とスクエアライクな設定で回転速度によりトルクを発生させるタイプ。
それでも市販メグロ車では高回転なエンジンで実用トルクの維持にはコツが要る様子。
潤滑系はドライサンプ式を継承しており別途オイルタンクを装備。
電装系は6vでオルタネーターに拠る交流発電とセレン整流で直流充電される。
点火方式にはイグニッションコイルに拠るポイント点火を採用。


 ・総排気量:249cc
 ・最大出力:14.8HP/6000rpm
 ・最高速度:115km/h

シリンダヘッドはアルミ合金製で、シリンダはいわゆるアルフィン製法に拠る。
鋳鉄のスリーブをシェルモールドに組み入れてアルミ合金を流し鋳込むもので、
スリーブはメグロ特許の特殊鋳造プロセスによる鋳物鋼 センダイトメタルに拠る。
鋳鉄スリーブの外面に溶けたアルミを流し固める工程が難しく、これも特殊プロセスで対応したと云われる。
通常スリーブシリンダの場合、アルミ合金製の放熱フィンに対しスリーブを嵌入する製法が採られるが、
アルフィン製法に拠りスリーブとアルミ合金の放熱部の密着性が格段に良く、放熱性が良いとされている。
エンジンの主幹設計は、その基礎となったレーシング用エンジンの開発を手掛けた鈴木滋治に拠る。


エンジン外観も意匠として設計が為されて在るので、従来のOHVエンジンのような機械美的な感じが薄い。
造形として視れば、やはり独伊車的でありかなり意識した様子が伺える。
当然ながら変速機を内包したモノブロック構成で、シフトペダルも英国流から変えて独伊流に左側へ配置、
リアブレーキペダルとスターターキックペダルは右側に。
また左側のポイントカバーには"メグロ"、右側のクラッチアジャストカバーには"MEGURO"と、
其々に異なるロゴを鋳込み文字にして在る。


 キャブレター

何とも車体のスタイルに似つかわしくない、
別体タイプのキャブレター。
仕様はミクニアマルで従来パーツを継承した模様。
取り付くインテークサイドには遮熱のためか円盤形の
鉄板で仕切られて在る。
手前に見えるフェルコックは代えて流用の耕運機用の
汎用タイプ様子。


 フロント廻り

意外と変化に乏しいフロント廻り〜笑
緩衝はテレスコピック式で、F型不振のピンチヒッターモデルと為ったS5以降の250ccモデルには、
F型用途のパーツ番号が振られた部品が在ることから、同期の S3の改良か。
ホイールは18in サイズ、40本スポークハブと、S3後期型に同じ。
制動も全幅ハブのドラム式でサイズ的にもS3後期型を踏襲。
ただ深絞りのフェンダーは流石に意匠されて簡素な円弧断面に。
それでもまだ深い目にプレスされた重い鋼板製でタイヤが覆われて在るのがメグロ流〜笑


当時はまだ義務ではなかった方向指示器(ウインカー)をメグロで初めて標準装備。
フロントサイドはフォークカバーのライトケースステーに左右装備されて、
以降の各モデルでも同じ箇所に取り付けが為されるように。

しか〜し、何故かフロント装備のパイプバンパーには腕木式方向指示器も!?
しかも付けられたブランドプレートには"メグロ"のロゴが!?
一般的に「アポロ」と称される腕木式方向指示器ですが、
類似品を含め幾社かが製品を出して居り、その代表格がアポロ式方向指示器。
それ以外も単に「アポロ」と云えば腕木式方向指示器を指す呼称と為って居たのですが、
この指示器は初めての拝見!
メグロが自社で造って居た訳も無く、自社向けに造らせてブランドプレートを付けさせたもの。
此れより以前でも同様にメグロのブランドを付けた指示器が在りますが、
ブランドプレートが黒地にMWのトレードマークと為って在り、意匠が変って赤地に"メグロ"とされた様子でしょうか。

時代を感じさせるタイヤの踏面パターンが長期保管されて在った証しか!?


 ハンドル廻り

スポーティーなスタイルの割りに、オーソドックスなセミアップで幅の在るハンドル。
どうしても実用車ライクな用途要求に対し区切りをつけることができなかったメグロのジレンマか!?
グリップやレバーは同期のS3後期型と共通な様子。
しか〜し、
ハンドルポストの付近に目を移せば従来モデルとは違った意匠に!
特にステアリングダンパーのフィッティングノブの造形が凝ってますね〜


 ライトケース廻り

ライトケース自体もやはり従来のとおりな仕様で砲弾型ケースに鍔付きメッキのレンズリム、
レンズもS3と共通でしょうか、縦縞パターンにレンズトップのMWトレードマーク付き。


ケース上面はメインキースイッチとインジケーター類をメーターパネルに配置した速度計が並ぶお馴染み仕様。
インジケーターはパネルトップにメータ式のアンメーター、左右にシフトポジションを示す表示灯。
赤色はニュートラル、緑色はトップ。
速度表示の目盛りはF型仕様で140km/hまでの刻み。
ただし、F型の販売不振に拠り急遽用意された S5でも 流用がされて居ります〜

ステアリングダンパーノブは先のとおり。
従来の丸ノブに対しグリップの易い機能的形状に。
ハンドルポストも上面からのボルトクランプではなく、下方から締めることで意匠を優先させて在り見た目が良い。
ライトケースステーも特徴的で、左右のウインカーをセットする余裕空間を持たせると共に、
外観のラインが整うよう流線形状と為って在る。


 リア廻り

緩衝装置には650cc: Tセニアや500cc: Z7に続き250ccクラスで初と為るスイングアーム懸架を採用。
フレームや外装の直線意匠にも良くマッチしてスタイリッシュな印象に。
ホイールサイズは18in、全幅ハブのドラム式ブレーキで従来モデル仕様を踏襲。
リアベアリングには従来モデルのボール型に代えてF型よりテーパーローラー型を採用。
以降ジュニア系モデルにも波及採用と為る。
リアステップは従来仕様の鋼板プレスに拠る丈夫なものを継承。
ただ、取り付くステーは従来ならば無骨な鋼管であるところ、意匠が入った造形部品に!
(此れも鉄板に拠りますが〜笑)


フェンダーも簡素化されては在りますが、
相変わらず鋼板プレスの頑丈そうな構成。
スポーツモデルを目指すも、
実用性を捨てきれていないところも。
未だ義務ではなかった方向指示器をリアにも装備。
フレームの一部分として居ながら、
その後端を巧く意匠化してウインカーケースに活用!
また同じ箇所でリアフェンダーの取付ステーとして在る。





 テール廻り

テールレンズはシンプルながら凝った意匠。
楕円断面をフェンダーから延ばし出すような形態で構成されてスタイリッシュ。
一方、従来は英国流のルーカスタイプで在ったテールベース兼用のライセンスベースは分離して、
これまたシンプルにライセンス取付座をフェンダーに装備しただけの仕様。
ちなみにライセンスは漢字ひと文字表記の旧式で大阪陸運事務所での登録。


 エキゾーストマフラー

この個体、スポーティーなアップポジションに配置されたエキゾーストラインを持つ仕様。
F型の原型仕様では通常モデルと同じくアンダーラインでの排気系配置なのですが・・・
本来この仕様はF型の派生モデルとして用意された350cc: YAアーガスでの形態。
ならばと此れはF型ではなくYAかと車台番号を確認するも、F型で間違いはない模様。


エキゾーストパイプはエンジンヘッドから直後で反転後位に曲げられエンジンサイドから車体に沿い後方へ。
続くマフラーにかけては熱防護のカバーが備わる。
マフラーはカバーに拠りイメージが異なるが、従来モデルと同じ筒型の仕様が付けられて在る。
ちなみに、本来仕様のマフラー形状も特長を持ったもので、
旧運輸省の研究室によるモデル実験の成績から最良の形式を選択して採用された経緯が在る。
リンク先の写真で参照されたし


 ドライブチェーン

スポーツモデルながらドライブチェーンはまだフルカバーケースの中!
確かに当時の道路事情では都心部にも未舗装砂利道が残る状態では在りますが・・・
人気のホンダ:CB72やヤマハ:YDSでは、そんな心遣いは微塵も無くスタイル重視で人気を博したことを視れば、
メグロの考え方はやはり古臭いと思われたのでしょうか!?
チェーンケースはジュニアS3仕様とほぼ同じ様子。
上下に分割して外せるところはホンダ:スーパーカブに同じく整備性が良いもの。


 サイドカバー

右サイドには電装およびツールボックスを配置。
オルタネーターにて交流発電された電気はここでセレン整流器に拠り直流に。


左サイドにはバッテリーケースとその後方にオイルタンクを配置。
オイル容量は2Lとの由。
その奥、シート直下にエアクリーナーを置き、キャブレターとはゴムパイプで接続される。


 ボックスシート

シートはボックス型の仕様。
従来モデルのようなサドル〜鞍型では上下方向の緩衝には良いが横方向のクッション性が無い。
スポーツユースに於けるシートでのモーメント作用に対応して安定性の良いことからの採用。


 リアシート(荷台)

スポーツモデルとして視た場合に残念なところのひとつ。
従来の実用車用途を想定した仕様の荷台は、折角のスタイルにそぐわないか。
代わり用意された純正仕様のリアシートが付くが、
当時の人気スポーツモデルで採用されたデュアルシートのようなスマートさは無い。


 フェルタンク

F型を印象付ける特異な意匠のフェルタンク。
その造形から"鉄カブト"と称される形態は由良デザインの真骨頂。
以降メグロ車の意匠設計に関わった各モデルにもその影響をおよぼして居り、
メグロ車の代表的スタイルで在る英車的オーソドックスな従来モデルとともに、
新しいメグロ車のスタイルとして125cc: E3CA、170cc: DA、250cc:S5、 S7
325cc:YAなど一群を為す。
タンクは車体中心線を境に左右に分けてプレス成型されたパーツを中心線に沿って接合して在り、
上面中心線の接合ラインに沿って飾りのモールが付く。
給油口は上面中心線より右寄りに配されてキャップはS3などと同じ捻じ込み式を採用。
内容量は13L、由。


当初のカラーリングはパステル調のライトグレー単色を纏い、
フレームカラーの黒色とのツートーン意匠が際立って在ったが、
直ぐにこの個体のような、従来モデル的なメッキ地に黒の塗り意匠に替わった。
なお、この個体はメッキに代えて銀塗としてリメイクされて在る様子。
ニーパッドもフェルタンクに合わせた意匠でその後S5、S7まで継承。
右サイドは原形で残るが、左サイドは逸してしまったのか似た模様のゴムシートからの切出しに。


 タンクバッヂ

タンクバッヂはS3などで用いる メグロウイングの七宝焼きバッヂに代えて、
シンプルなMWのトレードマークを象ったもの。
真鍮板プレスにクロームメッキがされたバッヂでネジ止めされて在る。




 メグロ250・ジュニアS−8
  (1964年)

お次は拙メグロ車ご同輩のお初見S−8!
フェルタンクを全塗りされてられるなど、一部に手が加わっては在りますが、
全体としては良く原型仕様を維持されてられる様子〜
更に、此方個体の特筆は1964年のメグロ終焉前後の時期に販売された稀少な仕様車で在ること♪


外観は拙S−8とほぼ同じ。
同じ'64年式ながら拝見した車台番号は1000番以上後の個体で在ることから、
場合によってはメグロの横浜本社工場が閉鎖後に川崎航空機の明石工場に移して組まれたものかも!?
フレームの塗装は未再生で在る様子ながら艶も在り好コンディション。


 K5型:単気筒OHV4サイクルエンジン

ジュニアS7から続くエンジン形式ながら、度重ねた改良の末の最終型。
拙S−8同様、タイミングカバーの留めビスの数が9箇所在るのが特徴。
ボアアップに拠り288ccとしたモデル: J−8アーガスの登場に併せて 改良された仕様。
その為、最大出力は初期型の13.5HP/5450rpmから同/5400rpmに、
最高速度は初期型の105km/hから110km/hに性能向上。
総排気量:248ccのボアxストローク:65x75mmは変わらず。
変速機はQM3型で此れもS7以降共通。
シフト機構はメグロの発明に拠る進段4速の エンドレス(ロータリー)式


後期のK5型エンジンの特徴でもある、プライマリチェーンケースに刺さるセルモーター。
此れで起動するに十分な始動性を得る為に6v電装マグネトー点火に換えて12vバッテリー点火へ。
加えてセルモーターへの負担軽減を目的にした 電磁デコンプなる特殊機構がエンジンヘッドに備わる。
プライマリチェーンの潤滑強化に併せて其れまでの乾式クラッチも湿式に。
キャブレターは三国商工オリジナルのVM22−14。
其れまでの英AMAL社ライセンスでのミクニアマルは契約終了に伴いVM型への切り替えに拠る採用。
結果的には性能も品質もアマルを凌ぎ、結果VM型は日本製オートバイの多くに採用されて、
ミクニが世界的ブランドへと足掛かりに為った。


 フロント廻り

フロントのスタイルは上述のF型以来の継承。
18inサイズの40本スポークリムに拠るホイールとテレスコピック型緩衝はS3中期モデル以降と共通ながら、
フェンダーステーをアクスルシャフト後方にのみとしたシンプルな形態。
他500cc: や125cc:CAキャデットも同様の仕様と為り当時のメグロ車共通のディテール。
特に自動二輪モデルはフェンダー上にネームプレート(風切り板)が付く倣いが在り、
本来は小型二輪のS−8には無い装備ながら此方ではお約束にネームプレート付き♪
兄弟モデルの 300cc:J−8には装備されて在るので、
フェンダー流用あるいは別途用意のネームプレート後付でしょうか!?


 ハンドルレバー

ハンドル装備のレバーはほぼ今様と同じ、左にクラッチレバー、右にフロントブレーキレバーとスロットルグリップ。
ハンドル左にはスイッチホルダーが備わり、ヘッドライトのHi/Lo、ウインカー、ホーンの各操作。
ちなみにこのスイッチホルダーはウインカー標準装備モデル共通のパーツで、
他社でも用いられて在った(らしい?)汎用品。
今でも社外パーツとして出ていた同品がネットオークションに出ることも!?
レバーは今様のキャストパーツではなく簡易な鈑金プレス成型。
S3辺りの時代はレバーの先端が意匠として尖った形態で在ったが、
鋭利な先端部がアクシデントの際に危険で在るとされたのか、
S−8の当時は既に今様の球体加工が為されて在る。
またプレス加工で在る為にレバーホルダーへの支点軸廻りが摩耗して遊びが大きく為り、
グラグラに為ってしまうことも!
またブレーキワイヤーの玉掛孔も摩耗し易いのでご用心〜


以前のメグロ車で在ればハンドル操作のレバーが多数在り、其れなりにコツが必要でした。
始動の際は、キャブレターのチョークバルブの操作に点火ポイントの進角操作、デコンプレバー操作など。
流石にS−8は一応(笑)セル付きなので、
キャブレターのチョークは始動前にキャブに在るエアシャッターを閉じて置き、
点火ポイントは自動進角なので操作不要に、デコンプはセル始動に連動した電磁デコンプが自動作動。
なので、ハンドル右のレバーホルダーに在るセルスイッチ一つで容易に始動〜
但しセル機構に難が在るので旧来のキック始動でも容易に掛かります。
スロットルホルダーのメグロウイングマークはメグロ車伝統の仕様。


 ライトケース廻り

砲弾型ケースに鍔付きライトリムに拠る形態。
意匠としてはジュニアS3以降ほぼ同じながら、上面に付く速度計のサイズ違いから全てが共通ではない。
恐らく上述のF型以降であれば相互流用可能かも!?
ライトリムはS7で独車風の丸縁リムに変化するが、レンズサイズが共通な上、
取付も同じなので換えて使用はできる。
ケース上面には速度計とメインキースイッチが並ぶのみ。
メーターパネルの刻みは140km/hまで在るが、スペックでは115km/h がトップスピード。
メーカーは関東精器(現カルソニックカンセイ)

メインキースイッチは、OFF→イグニッション(始動)→ライト点灯→パーキング(尾灯)の操作順
但し走行中の操作は手を伸ばして行う為に少々難儀〜


 シート下部

先のとおりこの個体、メグロ終焉前後の時期に販売された様子に付き、
シート下部はお約束のシート下カバー付き仕様!
中程に元々在るレギュレータケースを避けるよう抜き孔処理がされて在るのが特徴ですが、
後処理的とは云えキッチリ誂えて付けられて在るので違和感はありません。


 サイドカバー

もう一つ、メグロ終焉前後を思わせる痕跡が在るのが左サイドのエアクリナーケースのカバー。
ご覧のとおり貼られたラベルには"カワサキメグロ"のロゴ♪
リアのフェンダー後端にも同様のロゴラベルが貼られた個体も在りますが、
このラベルが在るのはカワサキ自販のディーラーから販売された個体の特徴と云われ、
専らメグロ終焉後の'64年末頃に限られるとの由。


 リア廻り

傷の無い綺麗に残るリアフェンダー。
タマゴ型のCAタイプウインカーレンズも複製品に換えてか良くマッチした状態に。
テール&ライセンスベースはメグロ後期の汎用スタイルで在ったルーカスタイプ仕様。
此れもこれ程に綺麗に残るのは稀でしょう〜
ドライブチェーンケースも同様の美品状態で。
マフラーは純正モナカタイプに換えて流用品かキャブトンタイプに。

ホイールサイズはフロントに同じく18in
40本スポークハブのドラム式ブレーキも同じ仕様に揃えられてシューは共用交換可。
ジュニア系ではS7以来のスイングアームに拠る緩衝懸架。
その左サイド側ショックアブソーバー上支点に付くアシストグリップはハンドメイド!?

荷台にはタンデムシートを装備。
但しタンデムグリップは遺失したのか未装備。


 フェルタンク

フレーム同様に塗られたフェルタンク。
本来はメッキ地に雲形塗りと白縁線の模様の意匠。
メッキ箇所の発錆や塗装の?がれなど事情に拠りこのような塗りで処置される個体も多い。
純正同様に再生しようとする場合、先に全面をメッキ処理した後に塗装箇所を定め、
塗装が密着易いよう意匠に沿って塗装箇所のメッキを剥がしてから塗装する手順が在り、
アマチュアでは面倒な作業と為るので、敬遠してかメッキ再生を諦める事例が多い。

側に付いたメグロウイングの七宝焼きタンクバッヂも新品然として在る様子から、
塗装再生された際に複製品で新調されたか!?
一方でニーパッドラバーは基品利用なのかやや草臥れが在るものの、十分に使えるコンディション。




 メグロ250・ジュニアS5
  (1959年)

昨年の本イベント際に主宰メンバー方に拠り展示されたS5が今年も登場〜♪
詳細は こちらで!



それでは、次回をお楽しみに!



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