〜メグロの小部屋〜:500cc・Z2 戦後復活して発売され続けられた戦前型の500ccモデル・Z型(年式)がようやく改良されたのは1951年に入ってからの事であった。 前年登場させた日本最初の250cc・J型「ジュニア」で、これもメグロとして初めて採用したテレスコピック式のフロントフォークをこの 500ccモデルにも適用する改良がされたのである。また部品などの材料も終戦後5年を経過して、良質で安価なものが多くなったことで、 構成を見直したともいえる。 しかしながら、設計自体は何ら変更されることもなく、外観上の違いは先のフロントフォークの違い程度でしかない。よって性能も差がない。 リアの緩衝装置はまだなくリジッド式。右手による手動3段変速。マフラー形状もフィシュテール型で戦前のまま。当然エンジンもそのまま である。 1951年1月より生産開始、翌年の4月までにに約750台が生産とされているが残存車は殆ど無いと思われる。 ・・・主要諸元・・・ ・全長:2120mm ・全幅:780mm ・全高:1000mm ・軸間距離:1400mm ・車輌重量:180kg ・機関型式:ICI型:単気筒OHV4サイクル ・総排気量:498cc ・最大出力:13HP/3800rpm ・最高速度:100km/h ・燃費:32km/リットル ・変速機:手動3段 ・タイヤ:(前)3.50×19−4 /(後)3.50×19−4 ・始動方式:キック