〜メグロの小部屋〜:カワサキ650・メグロX '66年・第12回モーターショーに参考展示されたX650(メグロX)。川崎航空機工業に引き継がれたメグロ伝統の500ccクラス・ メグロK2をベースに海外輸出戦略モデルとして試作された。 試作機関はKB271(K2E)型:二気筒OHV4サイクルのボアを8mm拡大したボア×ストローク:74×72.6。このエンジンがダブワン のW1Eとなる。最大出力は11HPアップして47.0HP/6500rpmとした。 外観はK2後期の仕様そのままに燃料タンクのエンブレムは「川航」フラッグである。その他機関以外は輸出戦略対象地域とされたアメリカ の法規に従った仕様変更とされているが詳細は不明。 「W1 FILE」(山海堂 刊)によると、K2が対米輸出モデルとしては不十分との認識から出力性能面から650cc化のたたき台として 試作されたが、車体を含めた外観デザインが固まる前段階の仕様のためか未だメグロのイメージを引き継いでいる。この直ぐ後にアメリカ 現地からの市場調査報告を基に全く異なる外観デザイン(フレームは基礎構成を継承)が施されて、アメリカ輸出モデル・カワサキ650W1 として誕生し、これをもって市販車からメグロブランドは終焉し、カワサキブランドへ統一されたのである。 ・・・主要諸元(推測)・・・ ・全長:2185mm ・全幅:900mm ・全高:1070mm ・軸間距離:1430mm ・車輌重量:194kg ・機関型式:KB271(K2E)型改:二気筒OHV4サイクル ・総排気量:624cc ・最大出力:47.0HP/6500rpm ・最高速度:180km/h ・燃費:−−km/リットル ・変速機:前進4段ロータリー ・タイヤ:(前)3.25×18−4 /(後)3.50×18−4 ・始動方式:キック