〜メグロの小部屋〜:カワサキ・MEGURO K3 川崎航空機工業に拠るメグロブランド最後と為ったカワサキ500cc・K2から半世紀の時を経て、21世紀も半ばに差し掛かろうとする 2021年にメグロ復活を掲げて登場するMEGURO K3。 そのモデルネームは当然ながらK2の後継を意味するもので在り、且つメグロブランドの復活と継承を意図するもの。 その目的に拠り、敢えて途絶えて在った"メグロ"の商標とトレードマーク(メグロウイング)の図案があらためてパテント登録された。 モデルのベースは現行モデル:W800であり、フレーム、ホイールおよび機関共々ノーマル仕様車に同じ。そこからメグロのイメージに 沿った意匠が加えられて正しくメグロと云える一台に仕上がって在る。その最も拘ったパートがフェルタンクで在り均整のとれたW800 のティアドロップ型に懐かしいメグロ500ccの意匠("メッキ状"表面仕上げに、上面と両サイド楕円模様に黒塗り&白縁)を再現。但し 表面仕上げはメッキ処理ではなく銀鏡塗装を採用。更には意匠は塗りではなく、黒色デカールを採用して生産性と見栄えを両立。表面処理 にはカワサキ独自の塗装技術とされる、傷が付き難く自己修復作用があるハイリーデュラブルペイントも採用。単純に復古調とせずに最新 の技術が盛り込まれて在る。 タンクバッヂには伝統のメグロウイング意匠を再現、オールドメグロ時代の七宝焼き仕様は生産性と使用顔料の有害性の問題から採用せず、 これにも最新の技術として高精密プレスに拠る型押しアルミベースに、敢て手間となる手塗り仕上げに拠る彩色で再現する拘りの逸品。 また乗り味にも拘り、ハンドル形態に手を加えてW800よりやや幅広なセミアップとして、これまた懐かしい"殿様乗り"と称されて居た 大らかなライディングポジションに。 W800自体がK2より引き継がれたW1系〜W650の流れを汲むモデルで在ることから、違和感なく"メグロ"のオートバイに仕上がり を見せる。他にもサイドカバーにはオールドメグロのエンジン(タイミングカバー)に刻まれて在った"メグロ"ロゴが朱色のワンポイント で付けられ、メーターパネルにも速度計に同じくワンポイントでロゴが入れられて在るなど、W800の派生モデルではないオリジナル性 を強調した仕様と成って在る。 性能面は、外観の懐古的なものでは一切なくW800のスペックをそのままに走りでも愉しむことができる、現代のオートバイで在る。 オールドメグロに興味や関心が在りながら、クラシックモデルには手を出し辛いマニアや熟年世代の復活ライダーにはお薦めなモデル。 欲を云えば、W650時代のセルキック併用のスターターが付けば更にGOOD♪なモデルに成るか!? ※2021年2月1日より販売 ・・・主要諸元・・・ ・全長:2190mm ・全幅:925mm ・全高:1130mm ・軸間距離:1465mm ・車輌重量:227kg ・機関型式:2BL-EJ800B型:二気筒SOHC4サイクル ・総排気量:773cc ・最大出力:52PS/6500rpm ・最高速度:(185)km/h ※参考値 ・燃費:30km/リットル ・変速機:常噛5段リターン ・タイヤ:(前)100/90-19M/C 57H /(後)130/80-18M/C 66H ・始動方式:セルフスターター